3C分析とは?マーケティング戦略を考える上で環境分析をするためのテンプレート・フレームワークを解説!
3C分析は、マーケティング戦略を考える上で環境分析をするためのフレームワークです。
Customer:顧客・市場、Competitor:競合、Company:自社 の3点について分析をすることから、この3つの頭文字をとって3C分析と呼ばれています。
市場にチャンスがあるか、競合状況はどうか、その上で自社サービスは市場機会を狙い、競合と差別化した戦略がうてるか、サービスが作れるかということを分析する時に使います。
INDEX
3C分析はどんなときに使う?
・マーケティング環境分析(ミクロ環境分析)をするとき
・市場・競合の状況と、自社環境を比較して、今後の戦略を考えるとき
3C分析の書き方
3Cのうちどこから埋めていくというルールはありませんが、顧客・市場→競合の順番ですすめていくと、自社の分析するポイントがわかるので、顧客・市場から進めるのがおすすめです。
できるだけ具体的に、できれば数値を踏まえて事実を記載していきます。
架空の企業「XYZ社」が自社製品「XYZスマートフォン」を市場に投入する前の3C分析を例にあげて説明していきましょう。
下のようなシートを作成します。
上から順番に分析した内容を入力していきます。
顧客・市場分析はこう書こう
Customer:顧客・市場 には次のような内容を入力します。
・顧客ニーズ
・市場規模
・市場の成長性
など
ターゲット顧客層
主に18〜35歳の若年層、テクノロジーに敏感で新しい製品を試したがる層。
中程度から高所得者層で、品質や先進技術にお金をかける傾向がある。
学生や若手社員を中心に、SNSやインターネットで情報収集を行う。
顧客のニーズ
高性能なカメラ機能:SNSやブログでのシェアを重視する傾向があり、写真や動画のクオリティが重要。
長時間バッテリー:外出先で長時間使える機能性を求める。
デザイン性とブランドイメージ:オシャレで流行に敏感なユーザーが多いため、製品のデザインやブランドイメージにも関心が強い。
顧客の課題
価格の敏感さ:競合が低価格帯で競争している中、価格面での差別化が求められる。
高価格に対するコストパフォーマンスの不満:価格に見合った性能を提供できているかの確認が必要。
競合分析はこう書こう
Competitor:競合 には次のような内容を入力します。
・競合の特徴(商品・サービスの価格、メインターゲットなど)
・競合の今後の動向
・各競合のシェア率(シェアの伸びなど)
など
主要競合
Apple:iPhoneシリーズは高品質で、特にカメラ機能やデザインが優れている。顧客のロイヤリティが非常に高く、ブランドイメージも強力。
Samsung:Galaxyシリーズはハイエンドモデルからミドルレンジまで幅広く、コストパフォーマンスが良い。ディスプレイ技術やカメラ性能で強み。
OnePlus:高性能なスマートフォンを比較的安価に提供しており、特に若年層をターゲットにしている。コストパフォーマンスに優れ、価格対価値のバランスが取れている。
競合の強み
Apple:エコシステムの統合性(iPhone、MacBook、Apple Watchなど)、高いブランド価値。
Samsung:幅広い製品ラインナップ、先進的なディスプレイ技術、競争力のある価格設定。
OnePlus:高速充電技術、スムーズなユーザー体験、コストパフォーマンスに優れる。
競合の弱み
Apple:価格が高いため、価格敏感な顧客層へのアプローチが難しい。
Samsung:多すぎるモデルバリエーションで、製品間の差別化が難しいと感じる消費者もいる。
OnePlus:ブランド力が相対的に弱く、信頼性に対する疑問を持つ消費者もいる。
競合の戦略
Appleは新技術を搭載したプレミアム製品で差別化を図り、ブランドのロイヤリティを活用している。
Samsungは製品ラインナップを広げ、コストパフォーマンスと先進技術のバランスで市場シェアを拡大。
OnePlusは価格競争力を強化し、オンライン販売を中心に展開することでコスト削減と効率的な販売を行っている。
自社分析はこう書こう
Company:自社 には次のような内容を入力します。
・経営理念/基本戦略
・強み、弱み
・自社商品・サービス
・自社リソース
など
自社の強み
高い技術力:XYZ社は先端技術に強みがあり、特にカメラ技術とAI搭載機能に定評がある。
品質管理:製品の品質が安定しており、顧客満足度が高い。
ブランド力:創業からの信頼があり、特に若年層からの支持を得ている。
自社の弱み
販売ネットワークの未整備:一部の地域では販売チャネルが弱く、顧客へのリーチが限られている。
マーケティングの訴求力不足:競合と比較して、広告やプロモーション活動が控えめで、消費者に対する認知度が低い。
課題
国内市場に依存しているため、海外市場への進出が急務。
デバイスの価格が高めで、コストパフォーマンスが重視される市場での競争力を強化する必要がある。
XYZスマートフォンを市場に投入するときの3C分析まとめ
XYZ社は、先端技術に強みがあり、カメラ機能やAIにおいて競合他社と差別化を図ることが可能です。しかし、販売ネットワークの強化と、価格面での競争力を向上させる必要があります。ターゲットとなる若年層は、SNSでのシェアを重視し、高品質なカメラとデザインを求めています。競合の中では、Appleのブランド力とSamsungの価格競争力が強力な脅威となりますが、OnePlusのような価格競争力を武器にする企業との差別化が鍵となります。
これらの分析を基に、XYZ社は新しいマーケティング戦略を展開し、品質の訴求と共に、競争力のある価格設定で市場にアプローチすることが重要です。
3C分析のポイント
3C、つまり Customer:顧客・市場、Competitor:競合、Company:自社 についてはできるだけ具体的に数値を踏まえて事実を記載することが重要になります。
Customer:顧客・市場 → Competitor:競合 → Company:自社 の順番で入力していくと、市場、競合分析をした上で自社分析をするポイントが明確になります。
まとめ
新しいサービス・事業企画する上で、まずはマクロ・ミクロ環境分析をすることから始めますが、3C分析は環境分析の代表ともいえるフレームワークです。
新規サービスなどを思いついたときに、その企画がいけるかどうか、ざっくりとこの3Cの視点で調べて検討するのがおすすめです。
PEST分析などと共に、プレゼンで使うと説得力がありますのでぜひ活用してください。
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